今日から、七十二候は第9番目の「菜虫化蝶(なむし ちょうとなる)」に入りました。
また今日は、春分・秋分にもっとも近い戊(つちのえ)の日で、雑節の一つの「社日(しゃにち・しゃじつ)」にあたります。
「社」とは土地の守護神、土の神様を意味し、生まれた土地の産土神(うぶすながみ)を参拝する日とされています。
七十二候の「菜虫化蝶」とは、冬を越したさなぎが羽化し、蝶へと生まれ変わり、いよいよ、ひらひらと舞う姿が見られる頃になった事を表しています。
菜虫とは、菜の花や大根や蕪などの葉につく紋白蝶の幼虫、青虫のことを言うそうです。
写真は、黄色が鮮やかなお茶碗の見込み(内側)には、花と蝶が描かれている、とても可愛らしい深川製磁のお茶碗です。
昨日も、「桜香煎」のお手前を稽古致しました。
桜の塩漬けを入れたお茶碗にお湯を注ぐと、桜の香とともに花がふんわりと開いて、まさに「春」を感じます。
この時期ならではの香煎と言えましょう。
香煎には、他に、紫蘇、あられ、蘭、柑橘類などが有ります。
香煎手前の後は、煎茶手前でした。
お稽古の方がお土産にご持参下さったお茶を、早速ご馳走になりました。
京都の和束産の「宇治ひかり」という品種のかぶせ茶で、とても美味しく頂きました。
「かぶせ茶」とは、摘み採る前の茶葉に寒冷紗(かんれいしゃ)と呼ばれる布などを被せて栽培するもので、このような栽培方法は被覆(ひふく)栽培と呼ばれます。
玉露や碾茶(抹茶の原料となるお茶)も、同様に被覆栽培で作られます。
茶葉には、テアニンが含まれていますが、このテアニンは日本茶に含まれるアミノ酸全体の約半分を占めるとされ、
日本茶の旨味をもたらす成分です。
テアニンをはじめ、アミノ酸をたくさん含むお茶ほど、旨味や甘味が強くなります。 ただ、このテアニンは、茶葉が日光を浴びることでカテキンに変化することが特徴です。
カテキンは日本茶の苦味や渋味になる成分で、カテキンに変化すると、旨味・甘味よりも苦味・渋味が強く出るお茶になります。
その為、日光を遮ると、茶葉の中のテアニンがカテキンに変化しにくくなるため、テアニンが多くカテキンが少ない、つまり、旨味や甘みが強く、渋味や苦味が抑えられたお茶になるのです。
かぶせ茶の被覆期間は、地域や茶園によって多少異なりますが、1週間〜10日前後程が一般的のようです。
この「宇治ひかり」を購入して来て下さった方が、お店のことをアメブロに書いて下さいました。
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