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by hoenryu

6月10日 「腐草蛍となる」の日


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今日は、七十二候の26候目の「腐草蛍となる」(くされたるくさ ほたるとなる)と言う日
草の中から蛍が舞い、明りを灯しながら飛び交う頃になったと言う意味で、
古くは、暑さに蒸れて腐った草や竹の根が、蛍になると信じられていた事からだそうです。
蛍が放つ淡い光は、「蛍火」と呼ばれ、夏の季語です

源氏物語 蛍の巻(第25帖)
「声はせで身をのみこがす蛍こそ 言ふよりまさる 思いなるらめ」
(鳴き声も立てずに、ただひたすら我が身をこがす蛍こそが、言葉にするより、はるかに勝る強い思いを持っています)

古今和歌集 562 紀 友則
「夕されば蛍よりけに もゆれども 光見ねばや 人のつれなき」
(夕方になると、自分の想いは蛍より燃えているのに、その光が見えないのか、あの人はつれない)

蛍の放つ、淡い、妖艶な光は、儚い恋の歌に合うようです

ここから生まれた都都逸が
「恋にこがれて鳴く蝉よりも、鳴かぬ蛍が身をこがす」でしょうか?


写真(上)は「蛍袋」
ホタルブクロは、キキョウ科の、まさに袋状の花で、
花の中に蛍を閉じ込めると、その明りが外へ透けて見えるところから、蛍袋と言われるようになったそうです
また、提灯の古名を「火垂(ほたる)」と言い、その提灯の形に似ている事から、「ほたる」が「蛍」になったとも言われているようです


6月10日   「腐草蛍となる」の日_b0255824_21041105.jpg

そして、今日は雑節では、「入梅」にあたります
東京も、明日から梅雨入りするのでは、、、との予報です
今、とても美しい紫陽花が、いよいよ本番の時を迎えそうです

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by hoenryu | 2020-06-10 09:00 | 煎茶道 | Comments(0)