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方円流・東京東支部のお茶会・お稽古情報/お稽古場は明治神宮外苑絵画館学園・自由が丘支部長宅・広尾・鎌倉/問合せはhoenryu.east.tokyo@gmail.com まで


by hoenryu

9月9日 「重陽の節句」の日

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今日は「長陽の節句」
五節句の一つで、奇数は陽の数であり、しかも陽数の極みの「9」が重なることから、大変おめでたい日とされています。

菊が不老長寿の薬として栽培されていた中国では、この日に、生薬である乾燥させたサンシュユの実を袋に入れ、山や丘に登り、そこで、菊の花びらを浮かべて香りを移した菊酒を飲んで、邪気を払い、長寿を願う習慣が有りました。
この風習と菊の花が日本に伝わり、平安時代には、日本でも宮中の行事の一つとなりました

また、江戸時代には庶民の間に、「後の雛」と言う風習が生まれました。
これは、9月9日に雛人形を再び飾り、長寿の願いを込めるというもので、大切な雛人形を一年間しまったままにせず、虫干しをして痛みを防ぐ意味合いもありました。
子供は3月3日に、大人の女性は9月9日に飾るのも良いかもしれません

写真は、菊の図柄が彫られた、讃岐彫りの茶櫃で、
私がこの時期にだけ使う 茶道具の一つです。
菊の葉から したたる露は、不老不死の薬となる、という中国の伝説から、菊は不老長寿を表します。
能には、この故事に基づく「菊慈童」「枕慈童」という曲があります


今日の誕生花は、「菊」
9月9日  「重陽の節句」の日_b0255824_09014828.jpg

「枕草子」で、清少納言は次のように書いています。
「9月9日は、暁方より雨すこし降りて、菊の露もこちたく、おほひたる綿なども、いたく濡れ、うつしの香ももてはやされたる」

これは、「菊の着せ綿」と言い、
平安時代に宮中では、長陽の節句の前夜に、菊の花に真綿を被せて、菊の香りと夜露を染み込ませ、それで体を清めていた風習を綴ったものです。
昨晩は、着せ綿をした菊を一輪飾りました


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by hoenryu | 2020-09-09 09:00 | 煎茶道 | Comments(0)