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by hoenryu

10月4日 「陶器の日」

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今日は、瀬戸物で知られる愛知県瀬戸市の商工会議所や日本陶磁器工業協同組合連合会が、陶器の良さ、美しさをアピールしようと設けた「陶器の日」

陶器と磁器を総称して、「陶磁器」「焼き物」「瀬戸物」「唐津物」などと呼ばれます。
陶器と磁器とは、製造方法に違いがあるため、性質も異なり、比較的、簡単に見分ける事が出来ます

陶器は、主な原料に陶土(粘土)を使い、1100~1300度で焼いたもので、「土物(つちもの)」とも呼ばれます。
粘土の成分比率が高いので、充分に焼きが締まらないため、磁器に比べて柔らかく吸水性が有りますが、一般的に、光沢のある釉(うわぐすり)を施すため、お水を通すことはありません。
また、陶器は、熱しにくく冷めにくい(熱伝導率が低い)という特徴が有ります。
日本の有名な陶器には、美濃焼、瀬戸焼、唐津焼、益子焼、信楽焼、萩焼、萬古焼、備前焼などが有ります。

これに対し、磁器は主な原料に陶石を粉状に砕いた石粉が使われ、1300度ほどで焼いたもので、「石物(いしもの)」とも呼ばれます。
焼きがよく締まり、ガラス質を含んでいる為、吸水性はほとんど無く、陶器に比べて硬いのが特徴です。
また、磁器は熱しやすく、冷めやすい(熱伝導率が高い)ことも、大きな違いです。
日本の有名な磁器には、有田焼、伊万里焼、九谷焼、砥部焼などが有ります。

陶器と磁器の見分け方には、色合いや透明度、叩いた時の音、重さなどが挙げられます。
陶器よりも磁器の方が透明度が高く、透かして光を通さなければ「陶器」、白色で光を通し、透けて見えるのが「磁器」です。
磁器は、この白さが重要で、釉薬は透明釉が使われます。
叩いた時に、鈍い音がするのが「陶器」で、金属的な高い音がするのは「磁器」と言えます。
そして「陶器」は厚手で重く、「磁器」は薄手で軽く、触ると、滑らかで艶やかです。

写真上は、陶器の花入れに菊を入れてみました。
下の写真は、お稽古で使っております磁器の水注です(白磁 青華岩竹紋 2代春峰)

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陶器は、使用の際に注意点が有ります。
吸水性がある為、汁や臭いが着き易いので、予め、30分程、お水につけておくと良いのです。
臭いだけでなく、染みにもなりますので、大切な陶器は、必ずお水につけてから使用します

抹茶は陶器が好まれ、煎茶器は、緑茶の色合いが良く分かる磁器が使われる事が多いようです

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by hoenryu | 2020-10-04 09:00 | 煎茶道 | Comments(0)