今日は、七十二候の65候目、「鹿の角おつる」という日。
オスの鹿の角が落ちる頃となりました。
メスの鹿は角が生えませんが、オスの鹿は一年に一度、角が根元から自然にポロっと取れて、春には、また新しい角が生え始めます。
「麋」とは、「ナレシカ」という、トナカイの一種の大鹿、またはヘラジカの事だとされているそうです
鹿の角で、年齢が分かるとのこと。
生れた年は角は生えず、2歳になると小さな角が一本生え、3歳でそれが枝分かれし、4才になると3つに分かれ、5歳で角は4つに分かれて大人となり、それ以降は、そのままの状態になるのだそうです。
良く出来ていて、とても不思議です
鹿と言えば、一番有名なのは、奈良公園の鹿ではないでしょうか。
「神鹿=神の使い」として、長い歴史を歩んで来た鹿です。
奈良の春日大社は、710年に建御雷命(タケミカヅチノミコト)が、鹿島神宮から「白鹿」に乗って春日山の山頂に降臨された事が創建神話の始まりで、神の使いとして春日野の地にやって来た白鹿が子孫を産み、これが後世にまで語り継がれる「鹿のルーツ」で、中世以降に厳しい保護政策が図られるようになった根拠だそうです。
万葉集で、奈良の鹿の歌が詠まれた頃は純粋な野生の鹿だったようですが、春日大社が創建され、主神の建御雷命が乗って来た神話により「神鹿(しんろく)」と尊ばれるようになったという訳です
「をみなえし 秋萩しのぎさを 鹿の露別け鳴かむ高圓の野ぞ」大伴家持
「春日野に 粟蒔けりせば鹿待ちに継ぎて行かましを社し恨めし」佐伯赤麻呂
後に「神鹿」となる前の、万葉集での「鹿」は、まだ牧歌的な存在であったようです。
写真は、春日大社の鹿の毛で作られた筆です
今日の誕生花は、「胡蝶蘭」
胡蝶蘭は、大変高貴な花で、お祝いに贈る花の代表ではないでしょうか
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