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方円流・東京東支部のお茶会・お稽古情報/お稽古場は明治神宮外苑絵画館学園・自由が丘支部長宅・広尾・鎌倉/問合せはhoenryu.east.tokyo@gmail.com まで


by hoenryu

3月21日 「社日」の日・「社翁の雨」「社燕秋鴻」

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今日の「社日(しゃにち)」の日は、雑節の一つで、春分・秋分に最も近い十干(じっかん)の戊(つちのえ)の日に、生まれた土地の産土神(うぶすながみ)を参拝する日です。
穀物の育成を祈る春の社日を「春社(しゅんしゃ)」、収穫への感謝をする秋の社日を「秋社(しゅうしゃ)」と呼び、年に二回の「社日」があります。
中国大陸から日本に伝えられたとされており、中国が起源の陰陽五行説から社日の日が定められたと考えられています。
陰陽五行説で、「戊」は「土の兄」と書くため、「茂」に通じ、「草が盛んに生長する日」という事で、春分と秋分に最も近い「戊」の日に定められたそうです

春の社日に降る雨の事を「社翁(しゃおう・土地の神様)の雨」と呼びます。
古くは、雨は神様からの賜物として捉えられていたことから、社日に神様を盛大に祀ることで、恵みの雨を降らせて貰えると信仰されて来たそうです。
まさに、今日は「社翁の雨」でしょうか。
群馬県の社日稲荷神社や、福岡市の筥崎宮(はこざきぐう・日本三大八幡の一つ)では、「社日」の日に「社日祭」が執り行われ、
筥崎宮では、社日餅と呼ばれる よもぎ餅が配られるとの事です

社日の頃に掛ける軸に、「社燕(しゃえん)秋鴻(しゅうこう)」という「四文字熟語」があります。
「社燕」とは、春の社日の頃に飛来し、秋に飛び去る燕のことを言い、「秋鴻」とは、秋の社日の頃に飛来し、春に去る白鳥のことで、燕と白鳥は、出会っても入れ違いで分かれるという事から、「出会って間もなく分かれること」を意味する言葉です

昨日、近くの公園で「海棠」が咲き始めていることに気づきました。
また先日は、「杏」の花が見頃を終え、最後の花が枝に数輪残っているのを見つけました。
春の樹木の花が、次々に入れ替わり立ち替わり、咲いては散って行く姿に、この「社燕秋鴻」を思いました。
梅、蝋梅、あせび、ぼけ、杏、木蓮、こぶし、桃、れんぎょう、雪柳、桜、海棠と、、、
ブログに書いて参りました花が、それぞれ美しく咲いては、すぐに別れが来て、、、
花たちも、お互いにもっと長い時間を共有したいでしょうし、私達もずっと愛でていたいのに、残念でなりません

写真上は、5年目になる「ぼけ」ですが、他の盆栽の「ぼけ」より遅く、昨日、満開になりました。
写真下は、最後の名残りの花が数輪残っておりました「杏」です

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「花の命は短くて 苦しきことのみ 多かりき」 林 芙美子

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by hoenryu | 2021-03-21 09:00 | 四文字熟語 | Comments(0)