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by hoenryu

5月23日 「世界亀の日」・「万歳緑毛亀」

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今日は、煎茶道の祖とされる石川丈山の忌日。
丈山につきましては、昨年6月18日の「石川丈山誕生の日」に詳細を記しております。
そして、亀の生存・繁栄の為に制定された「世界亀の日」でもあり、同じく、昨年5月23日ブログに記載しております
(写真は、東京・広尾の有栖川公園の池で泳ぐ亀で、分かり辛いのですが、中程に二匹が泳いでいます)

今日の禅語は、「万歳緑毛亀」(ばんざい りょくもうの かめ)
長寿を祝う禅語で、おめでたい席や、お正月などに用いられます。
「緑毛の亀」とは、亀は長寿になると、その甲羅に糸のような緑苔が生じ、蓑(みの)を着たようになる為、「蓑亀」とも呼ばれ、長寿を象徴する縁起物です

また、「万歳」の起源は中国で、「千秋万歳(せんしゅうばんぜい、せんしゅうまんざい)」という言葉が由来だそうです。
「千秋」の「秋」の字は、「年」を表しており、「千年」の意味。
「万歳」の「歳」という字も「年」の意味があり、「万歳」は、「万年」を表しており、「千秋万歳(千年万年)」は、「永遠」や「長寿」を意味します
「万歳」は、「千秋万歳」の「千秋」を省略したもので、古くから、皇帝の長寿を願ったり祝ったりする言葉だったそうです。
その「万歳」が日本に伝わったのは奈良時代の頃で、当時は、「まんざい」とか「ばんぜい」と発音していたと考えられており、やはり、天皇の長寿を、最敬礼して真摯にお祝いする言葉として使われていたそうです。
現在のように大きな声で手を上げたりするようになったのは、明治22年2月11日の、大日本帝国憲法が発布された日で、
明治天皇をお迎えし、国民全員で祝う言葉として、発音しやすい「ばんざい」に変更して採用したのが始まりとのことです


5月23日 「世界亀の日」・「万歳緑毛亀」_b0255824_20303669.jpg

「鶴は千年、亀は万年」という長寿のたとえも有ります。
紀元前120年頃に書かれた中国の「淮南子(えなんじ)」という書物の「説林訓」の一節で、「鶴は千年、亀は万年を生きる」という中国の古い言い伝えから生まれた言葉だそうです
(写真は、明治時代の古い大袱紗で、60センチ余りの絹地に鶴と松が描かれています)

武家出身で、儒学、特に朱子学を修め、晩年には文人墨客であって、煎茶を慰みとして愛好した丈山を想い、今日は心に留めてお茶を淹れたいと思います

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by hoenryu | 2021-05-23 09:00 | 縁起物 | Comments(0)