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方円流・東京東支部のお茶会・お稽古情報/お稽古場は明治神宮外苑絵画館学園・自由が丘支部長宅・広尾・鎌倉/問合せはhoenryu.east.tokyo@gmail.com まで


by hoenryu
6月17日  おまわりさんの日・「嘉祥祭」・和菓子_b0255824_21243568.jpg

 1874年(明治7年)の今日、日本で初めて巡査制度が誕生したそうです。
それから150年近くの時が流れたのでしょうか。
安心して暮らせることを有難く思います。

 昨日は、赤坂にあります日枝神社の「嘉祥祭」に参列してまいりました。
献茶式は、煎茶道でも茶道でも、何度も参列しておりますが、献菓は始めての事で、匠の技を目の前で見せて頂き、貴重な経験をさせて頂きました。
何より、日本の伝統文化を後世に伝えて行く事の大切さを、改めて覚えました。
そして、赤坂の和菓子店が集まり、平安時代から続く儀式を守り、受け継いで行く事の素晴らしさを教えられました。
 日本の文化が人々の尽力により、こうして尊ばれ継承されてきたことは、大変誇れる事であり、煎茶道に励む身と致しましては、お茶だけでなく、お菓子をも大切にすることが努めであることを強く感じました。
そして、地域に伝わる伝統行事を厳かに執り行うことは、街の発展の為にも重要なことであることを教えられました。
伝統文化を伝え残して行く為に、煎茶道を通して、少しでも、その役目の一端を担えたらと願います。


6月17日  おまわりさんの日・「嘉祥祭」・和菓子_b0255824_21245605.jpg

 和菓子は、日本の歴史や季節、人々の思いから生まれた伝統文化であるとともに、それぞれの地域に根ざした食文化をも示していると言えましょう。
 和菓子の歴史は、縄文時代までさかのぼるとされており、木の実を粉砕して、水でアク抜きし、丸めたものが現在のお団子の始まりと言われています。
その後、唐との交流や茶の湯文化の発展などの影響を受け、和菓子は少しずつ進化を遂げたと言えましょう。
日本の風土に合った様々な食材を取り入れ、製造や加工の技術を向上させ、伝統的な技術を基本に、さらに目にも口にも美しい和菓子が作られて来ました。
年中行事にも欠かせない和菓子が、日本の伝統文化と深く結びついて、末永く愛され発展して行くことを願います。
 何より、主催の「赤坂和菓子WALK実行委員会」様に、この度も貴重な機会を与えて頂き、心から感謝致しました。
 
 写真は、担当させて頂きました赤坂氷川神社での「茜茶会」の茶席と、
日枝神社・「嘉祥祭」で作られ、奉納された上生菓子二種です。


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# by hoenryu | 2023-06-17 07:00 | 行事 | Comments(0)
6月16日  「梅子黄」という日・嘉祥祭の日_b0255824_21322034.jpg

 今日から七十二候は、第27番目の「梅子黃(うめのみきばむ)」という候に入りました。
文字通り、梅の実が黄色くなって熟す頃を表している候です。
「梅雨」も、ちょうど梅が熟す頃に降る長雨ということから、このように呼ばれるようになったと言われています。
写真は、自由が丘お稽古場近くの浄真寺で撮影した「蝋梅」の実です。
黄色く色づいた「蝋梅」ですが、実は、「梅」という字が入っていますが、梅とは異なる種類に属する植物で、唐の国から渡来したとされています。
中国では、「蝋梅」の花から香料を取り、花の蕾は生薬として風や喉の痛みに用いられるそうです。
ただ、種子には毒性もあるとされ、梅干しや梅酒には出来ないそうです。

 そして、今日は「嘉祥祭」の日でもあります。
私ども、(公財)煎茶道方円流東京東支部では、赤坂氷川神社において行われる、港区シティプロモーション認定事業「赤坂茜茶会」の茶席を担当致します。
また、赤坂日枝神社で執り行われる「嘉祥祭」にも参列致します。
 明日、追って、ご報告申し上げます。


6月16日  「梅子黄」という日・嘉祥祭の日_b0255824_19342348.jpg

 「嘉祥祭」とは、古くは、平安時代に戻ります。
疫病が蔓延した西暦848年に、仁明天皇が御信託に基づき、6月16日に元号を「承和」から「嘉祥」と改め、疫病の退散を祈願して、16種の餅や菓子等を神への供えものとして献じた事が始まりとされています。
また、「嘉祥菓子」は、鎌倉時代に始まったと言われ、江戸時代には嘉定(祥)通宝の嘉通が「勝つ」に通じることから、その縁起が喜ばれ、嘉定通宝16文で食物を求めて食し、これを「嘉祥の御祝儀」と呼んだそうです。
この行事は武家の年中行事として広まり、徳川将軍家ではこの日、江戸城大広間にて謁見の儀があり、嘉祥菓子を給わったと伝えられています。
そして、これを「嘉祥頂戴」と呼んだそうです。

 日枝神社は、徳川将軍家の産土神であり、嘉祥の御祝儀の6月16日が、ちょうど山王祭期間中に当たることから、毎年「嘉祥祭」が執り行われ、日本文化の一つである「伝統の和菓子」を神前に献じ、万民の「疫難退散」と「健康招福」を祈願されています。
 写真は、日本画家・高橋朋子先生の作品で、大変上品に美しく描かれており、感激致しました。


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# by hoenryu | 2023-06-16 07:00 | 行事 | Comments(0)
6月15日  暑中見舞い葉書の日・「秘すれば花 」_b0255824_07295567.jpg

 1950年(昭和25年)の今日、暑中見舞い葉書がはじめて発売されたそうです。
鬱陶しい梅雨や、猛暑を迎えるこの時期に、お互いの無事と近況を知ることが出来る「暑中見舞い葉書」は、とても嬉しいものです。

 昨日は、冬のお茶会のご相談で、星窓茶花・茶道教室主宰の、目黒公久先生のお稽古場に上がらせて頂きました。
目黒先生が華道の生徒さんにご指導されておられる姿を拝見し、また、先生が手直しされる前と、手を加えられた後の、格段と美しくなったお花を見比べてみて、「秘すれば花」という言葉を思い出しました。
隠すということの中にこそ、感動がある、という意味で、これは、14~15世紀に活躍した、室町時代の能役者であり作者であった世阿弥の「風姿花伝」に出て来る言葉です。
「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」、
そして、観客に思いも寄らぬ感動を与えることこそが「花」である、と世阿弥は後世に残しました。
 なんと、世阿弥の言葉と同じように感激するお話を、目黒先生からも伺いました。
「お花は正面で主張していると、見る側は、その時だけで終わってしまう。そうではなく、いつまでも見ていたいと思う、そのように生ける事が大切なのです」と。
目黒先生のお話は、深く心に残りました。
茶席も同様なのでしょう。
お客様が、いつまでもこの雰囲気の中に居たいと感じて頂ける席を作り、もう少し味わいたいと思って頂けるお茶を淹れる、このような茶席を作り上げることこそが、席主の努めと言えましょう。

 今冬の12月、来年1月と、目黒先生とご一緒に茶席を担当させて頂く茶会が続く予定です。
その茶会からの帰り道に、あるいは帰宅されてから、お客様に心地よく思い出して頂けるような茶席を目指して、一層精進せねばと思いました。


6月15日  暑中見舞い葉書の日・「秘すれば花 」_b0255824_21431048.jpg

 お稽古場では、日本画家の高橋朋子先生にもお会いしました。
冬の茶会に向けて、席の趣向に合わせた作品を朋子先生にお願いしたかったのです。
先生は快く引き受けて下さり、大変嬉しく思いました。
朋子先生が作って下さるのですから、素晴しいものが出来上がることでしょう。
お客様にご覧頂くのが、今から楽しみでなりません。

 写真は、目黒先生が自ら点てて下さった薄茶で、お茶碗の中を見ているだけで、美味しさが伝わって来るような、
まさに、もう一服を所望したい程に美味でした。
 お菓子は、粽で有名な京都の「御粽司 川端道喜」さんの、この時期ならではの「梅」で、餡の美味しさが、やはり格別でした。

 お若い先生方から、また教えて頂くことばかりで、五感に豊かさを頂いて、帰りは足取りが軽くなったことを覚えました。
いつまでも見ていたい、いつまでもお話を伺いたい、と思わずにはいられない目黒先生の星窓教室のご指導でした。


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# by hoenryu | 2023-06-15 07:00 | お茶会 | Comments(0)
6月14日  五輪旗の日・「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」_b0255824_20375034.jpg

 1914年(大正3年)の今日は、パリで開かれたオリンピック委員会において、五輪旗が決定された日だそうです。
それから100年余りが経ち、その間に色々な問題が表面に出ました。
オリンピックの意義を、今一度、考える事が必要なのかも知れません。


6月14日  五輪旗の日・「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」_b0255824_20381387.jpg

 昨日、社中から、JR横浜線・中山駅近くのお店の照明に、巣を作って子育てをしている燕の写真が送られて来ました。
私どもがお稽古に使わせて頂いている明治神宮外苑絵画館の、最寄り駅であるJR信濃町駅構内にも、毎年、燕が巣を作っては、無事に飛び立って行くのですが、今年は作っておらず、お稽古の度に寂しく思っておりました。
燕の親子を見ていると、親が子を想い、子が親を慕う気持ちが伝わって来るようで、親子の愛情に心があたたかくなります。
今年は、この横浜の親子の様子を見ることが出来て、嬉しく思いました。

 「燕」と言えば、『史記・陳渉世家(ちんしょうせいか)』の中に、「燕雀(えんじゃく)安(いずく)んぞ 鴻鵠(こうこく)の志を知らんや」が有ります。
燕や雀のように小さな鳥には、鴻鵠(オオトリとクグイ)のような大きな鳥の心が分かるだろうか、という意味で、引いては、器の小さい人物には、大人物の偉大な志はわからない、ということを表している言葉です。
 中国、秦代の武将で、後に楚(そ)王となった陳勝(陳渉)は、幼い頃に家が貧しかったため、作男として働かなければなりませんでした。
けれども、常に大望を捨てず、「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」と自分の抱負を語り嘆いた、という故事によるものです。

 先日、明治神宮に参拝にまいりましたが、神宮の森には、大鷹が住んでいて、時折、その姿が見られると言われます。 
確かに、燕や雀には、体長2メートルもある大鷹の気持ちを計り知れない事でしょう。
私はこの年になり、やっと、亡き母の心の内を理解することが出来るようになった気が致します。
同じ立場になって、初めて分かることの多さを覚えます。
 燕の雛鳥が、無事に元気に飛び立ってくれることを、願うばかりです。


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# by hoenryu | 2023-06-14 07:00 | 故事成語 | Comments(0)
6月13日  小さな親切運動の日・「老婆親切」_b0255824_20070735.jpg

 1963年(昭和38年)の今日は、「小さな親切運動」の本部が東京の西神田で発足した日だそうです。

 考えてみれば、人間はどれだけ周りの方から親切にして頂いていることでしょう。
そのお陰で無事に生きていると言えましょう。
沢山の方々とのご縁のお陰で、ここまで過ごして来られた事を思い知らされます。
本当にありがたい事と、感謝しか有りません。

 私が高齢者になっても、益々楽しく、いつも目標に向かって毎日を過ごすことが出来るのは、周りの方々のご親切の賜物と思います。
では、その私は、皆様に親切に出来ているのかと考えましたら、恥ずかしい限りです。
私の親切は、「老婆親切」なのかも知れません。
「老婆親切」とは、臨済録にある言葉で、「切」は思いがひたすら強いことを指し、「親切」は元々は仏教語で、師匠である僧侶が修行者を親身になって教え導くという意味でした。
そこから発展して、「老婆親切」は必要以上に世話を焼きすぎる事を言うそうです。
息子には、よく、親切が過ぎればお節介だと言われます。
ついつい口を出し過ぎている自分を反省することが度々あります。
これからは、「老婆親切」がさらに「お節介」にならぬよう、少し淡々とすることを心がけなければと思います。


6月13日  小さな親切運動の日・「老婆親切」_b0255824_20073274.jpg

 昨日ご案内しましたが、6月16日の和菓子の日に、赤坂氷川神社で開催の「赤坂茜茶会」の茶席を担当致します。それで、一昨日も昨日も、その冷茶手前のお稽古でした。
屋久島の新茶で、瓢尺を用いて冷茶を淹れましたが、新茶は新鮮な風味が先に立って、すっきりした美味しさが、この時期の鬱陶しさを忘れさせてくれます。
「赤坂茜茶会」では、冷たい玉露を予定しており、赤坂の和菓子と共に、皆様に美味しく召し上がって頂けたら嬉しく思います。
当日は、6月16日にちなんで、赤坂の和菓子を16種飾る予定にしております。
開催者の赤坂和菓子WALK実行委員会が、どのような和菓子を選んで来て下さるか、今から楽しみにしたいと思います。
また、この日は、赤坂日枝神社において、「嘉祥祭」という祭事が執り行われますので、追ってご報告させて頂きます。
梅雨の晴れ間になってくれることを祈るばかりです。


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# by hoenryu | 2023-06-13 07:00 | お茶会 | Comments(0)